2024.10.31
みなさん、こんにちは。株式会社三輝の代表、阿部拓也です。実は私たち三輝(正確にはSankiホールディングス株式会社)には、経営をサポートしている美容院があります。時々「なぜ工業製品などのものづくりをしている会社が、美容院を?」と質問を受けることもありますので、今日はその話をしてみたいと思います。
その美容院とは、関健太くんという私の旧友が店長を務める『FORMA(フォルマ)』というお店。東急線の自由が丘駅と奥沢駅の間に位置しています。彼とは高校時代に共通の友人を介して知り合い、「会ったら少し話す」くらいの関係のまま時間は流れていきました。
そして25歳くらいの時に、とある縁で再開。そこから一気に関係性が深まります。当時、私は三輝の前に勤めていたアパレル系の企業の社員で、彼は東京の曳舟にあるサロンで働いていました。そこは30店舗近いチェーン展開をしている大きな美容院。彼はその中で、常に売り上げTOP3に入るほどの実力を持っていました。そのおかげか、今度は新宿にある別のサロンに引き抜かれるなど、その技術に磨きをかけつつ順調にキャリアを重ねていきます。たまに私と会うと「いつかは自分の城を持ちたい」という将来的な構想も聞かしてくれました。当然私も、「がんばってね!」と全力で応援したことを覚えています。
そこから数年が経った2011年。彼から「自分のお店を持つことになった」という報告を受けます。与えられたポジションは、いわゆる「雇われ店長」。共同代表となる方が別に2人いて、実際の店舗の運営を任される立場になったとのことでした。その少し後に私も三輝の代表職に就き、少なくても月に一度は彼と食事をしながら、経営や組織運営の難しさを互いに語り合う関係が続いていきます。
転機が訪れたのは2014年のこと。私が父の代から受け継いだ製造業のみにとどまらず、他業種も含めた多角経営への思いを募らせていたことと、彼から「給料がなかなか上がらず、先が見えない」という相談を受けていたタイミングとが重なり、私も『FORMA』の経営に携わるための作戦やビジョンを練り始めます。そして2016年。元々オーナーだった方との協議し、残っている借金を肩代わりすることを条件に、店舗の経営権を譲渡してもらうことで合意がとれ、結果的に1300万程度を支払うことで、店舗がSankiホールディングスの持ち物となりました。これが私たちが美容院を運営することになった経緯です。
そこから7年ほどが経ち、現在は私が店舗運営に口出しすることはなく、すべてを店長に任せた状態。正直に言って、このお店の経営権を持っていることで、 私に何かメリットがあるかと言われると、特に何もありません。ただ夢を追い、それが故に壁にぶつかり、困っていた友人を助けたかっただけの理由で行った買収でした。それは本社工場においても同じです。たとえばケンイチやヨシヒサは、若い頃に一緒にバカをやって遊んでいた仲間。友人たちと仕事をすることが多いのが三輝のひとつの特徴です。
美容院のみならず、他にも飲食店をやってみたいと考えていた時期もありましたが、それに関してはコロナの時期に断念します。また私自身がトレーニングに燃えていた時には、三輝本社にあるトレーニングルームを活用し、プライベートジムとしてトレーナーに場所貸しをするなどの事業展開ができないかと考えたこともありました。さらに前職だったアパレルへの参入に思いを馳せたこともあります。
しかしやはりどんな業種においてもビジネスの世界は厳しいもの。まだまだ本業の地盤も固まっていない中で、他を追い求めても、すべてが“片手間”となってしまい「一兎も得ず」の状態になりかねません。まずは私がいなくても完全に現場が回るようにするのが先だと判断し、まだ今は本業である製造業に全力を傾けるべきだと考えています。
と言ったところで今日はここまでにしましょう。2023年はこの記事が最後の更新となります。改めまして、本年も格別のご愛顧を賜り厚くお礼申し上げます。また来年もよりいっそう業務に邁進していきますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど何とぞよろしくお願いいたします。
モテたいなら、やっぱ筋肉っしょ!