月刊 三代目!!

2023.10.31

[月刊 三代目!! 004]偉大なる2人の経営者の背中を追い続けて。(2023年10月)

みなさん、こんにちは。株式会社三輝の代表、阿部拓也です。

連載『月刊 三代目!!』。4回目となる今回は、創業者である私の祖父と、先代の社長である私の父のことを少しお話してみたいと思います。

祖父が亡くなったのは私が16歳の時だったので、とうぜん一緒に働いた経験はありません。しかし小さな頃から会社によく遊びに行っていましたし、また会社自体が地域の小学校の工場見学などを受け入れていたこともあり、その会社を自分のおじいちゃんが経営しているという事実が、幼心にとても誇らしく感じていた記憶があります。

私はもともとおじいちゃん子で、祖父も私のことをとても可愛がってくれていました。覚えているのは、祖父が私のいとこ、つまり父の兄の息子に「お前が社長になるんだよ」と伝え、私には「お前が副社長になるんだ」と声をかけてくれたこと。結果的にそれは実現しない未来となりましたが、2人で「頑張るね」と答えていました。

月日は流れ、自分が経営者になってから、祖父への尊敬度は増していきました。やはり開発して半世紀経った今なお世の中にニーズのある製品をつくり出すというのは、なかなかできないこと。その功績は計り知れません。それを実感するたびに「すごい人だったんだな」「できれば一緒に仕事をしたかったな」という思いを抱いてきました。

父とも小さな頃からとても仲がよく、私の社交的な性格もあってか、兄弟の中でもいちばん可愛がってもらえた気がします。そんな父に声をかけられて、入りたいわけではなかった三輝に入社したという話は、前回までに書きました。しかし今思うと、父と一緒に働けたことはとてもよかったと思います。それまでは家でお酒を飲んでいる姿しか見てきていません。会社で、図面を書いたり、現場の職人と打合せをしたりしている父を見て、またその製品がカタチになっていく工程を見ることで、「お父さんってすごいんだな」と感じました。

父親とは、何度か大きなケンカをしています。よく覚えているのは、私と専務と一緒に、行きつけのスナックでお酒を飲んでいた時のこと。酔いが回り、気持ちが大きくなったのか、突然父は私を罵倒します。「お前は何もやっていない」「今すぐやめろ」「今日はお前の送別会だ」。ものすごい剣幕でまくし立てられ、私はそれに反抗したい気持ちと、実際に期待に応えられていないふがいなさとで、絶望的な気分になります。

そんな気持ちを伝えるべく、私はその日の夜中に、父に対して長文のメールを送ります。すると翌日、父から「すまなかった」と謝られました。「素直に謝る」ということを学んだのはその時のこと。父親と息子。経営者と従業員。その関係性を考えると、謝るという行為は、意外と難しいもの。しかし父は、自分が悪いと感じた時は、誰にでもすぐに謝れる人でした。

私が尊敬している人には共通点があります。それが謝ることができる人褒めることができる人。そして知らないことを聞ける人です。父はそれをすべて持っています。分からないから教えて。分からないからやって。恥ずかしがらず、いつもそれを周りの人に言っていました。

父が他界し、2014年に私は経営者となりました。父と私とは、経営者としてのあり方は大きく違います。父は生粋の設計・開発の人です。いつも何か新しいものがつくれないかを考えていました。その代わり、数字に関しては完全に無知で、自身も開き直る感じで「数字のことはまったく分からないから、お前がやってくれ」と入社してすぐにお願いをされました。社労士さんに相談するなどして、給与計算などの勉強をしたことを覚えています。

逆に私は設計や開発に関しては、入社後にかじる程度しか経験していません。これまで注力してきたのは、過去の回にも書いたとおり、従業員の満足度を高めるための取り組みです。父親の時代にはなにもなかった福利厚生の整備にも力を入れてきました。

私が現場をスタッフたちに任せて、経営や福利厚生だけに注力できるのも、父の代から働いてくれている従業員や、現場のスタッフのおかげです。これからも、祖父や父にはなかった自分の良さを活かし、偉大なる2人の経営者を超えられるように、邁進していきたいと思います。

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